出会い系掲示板を通じて、割り切り希望の処女とラブホに行きました!
処女って大切ですよね。一生に一度の物ですもん。童貞とは比べ物になりません。でも、最近の若い子はそこらへんの意識が私みたいなオジサン(35歳)とは違うのかな。ハッピーメールという出会い系掲示板の、とある割り切り希望の書き込みにメッセージを送ったところ、とんでもない返信がきました。
「私、処女なんですけどそれでもいいですか?」
むしろこっちの方が「え、いいの……?」ってなりますけど。精神に尋常ならざる混乱をきたしながら、とりあえずと、私はメールを続けたのでした。
出会い系で知り合ったのはまさかの割り切り処女!?その希望額は……?
ホ別で6万、だそうな。アキちゃん(19歳)の処女の値段は。高い? 安い? 正直、分かりません。だって処女の子と円したことなんて、一度もないですし。とりあえず、説教臭くならないよう慎重に、話を聞くことにしました。
「なんで見知らぬ人に処女あげようって思ったの?」
「好きな人が『処女ってめんどいよな』って言ってたの聞いちゃって」
「ほうほう。それで?」
「? それだけ」
たったそれだけで処女を知らない男、しかも私みたいなオジサンにあげちゃうの? それも聞いてみたら「年上の人の方が色々慣れてそうだから」だって。それは間違ってないだろうけど、
根本のところが著しく間違ってますよ!汗
処女と聞いて、さすがにそれはと断ろうと思っていたのですが、話しているうちになんだか妙な気持ちになってきまいまして、最終的に私はこんな感情を抱くようになっていました。
私がこの子の処女を守らなければ……ッ!
いや、奪うんですけどね。守るどころか、奪うんですが。他のあくどい男に捕まってしまうよりかは、優しさには定評のある私が処女を奪ってあげた方が、まだ倫理的には正しいのではないかと、そう思い至ったわけです。
そんなわけで、私とアキちゃんは会うことになりました。
とんだブス処女がくるかと思ったらごく普通の女の子が来てビックリ
もしかしたらアキちゃんはとんでもないブスなのでは……? 私は思いました。だからこそ、好きな人に媚びてしまうような真似をする。相手が見つからないから、出会い系に手を出す。そんな図式が、頭の中に浮かびました。
しかし、待ち合わせ場所の池袋駅北口から少し歩いたところにホテル街の入り口っぽいところにやってきたのは、
普通に彼氏とかいてもおかしくなさそうな子だなぁという子でした。
ますます分からなくなりました。なので、私は考えることを放棄しました。せめて今日は、アキちゃんにとって良い日にしてあげようということ、それだけを私は考えることにしたのです。
「こんにちは、アキです」
「こんにちは。今日はよろしくね」
「よろしく、です」
むちゃくちゃに緊張しているのが見ても分かりました。それはそうか、処女ということはこういう出会いも初めてなわけで、これから処女を奪われるという恐怖も、そこには混じっていることでしょう。
「あー、とりあえずどこかでお茶でもする?」
「いえ、すぐに行きます。この後、友達と遊ぶ予定があるので」
処女喪失する予定なのに、なんでその後に友達との予定いれちゃってんの。多分、股の痛みを我慢しながら遊ぶ羽目になるんだろうなあ。そう思うと、なんだか気の毒。せめて無駄な痛みがないよう、優しくしてあげよう。
軽く日常会話をしたおかげでホテルの部屋を選ぶ頃には、少し笑顔を見せてくれるようになりました。
「こういうカラオケがあったらいいのになあ」
「カラオケもあったりするよ。ゲームも」
「へええ。女子会とか開いたら楽しそう」
本当に、ごく普通の女の子だなあ。そんな子の処女をこれから奪うと思うと、ちょっと申し訳なくなります。
部屋に入り、僕は彼女に最後の確認をしました。
「本当にいいの? 今ならまだ帰れるよ」
「……大丈夫です。お願いします」
「本当に? 後悔しない?」
「ひと思いにお願いします」
しかし、その覚悟は伝わりました。私も男の端くれ、彼女の決断に敬意を表し、それからはもう何も言いませんでした。
ついに処女喪失に成功。そして…
成功か失敗かでいうと、成功だったと思います。性交だけに。おそらくこれはセクハラ事案になるので軽く聞き流してもらうとして、アキちゃんの処女喪失は、おおむね上手くいったと言っても良かったのではないかと、個人的には考えています。
痛がっていたし、血は出たし、涙も流していたけれど、それは処女を失う過程で普通に起こり得ることで、それ以上のことはありませんでした。つまり、ごく普通の、処女喪失が、私の手で行われたのです。
「話には聞いてたけど、想像以上に痛かった……」
そう言って、アキちゃんは僕の前で友達に予定キャンセルの連絡を入れました。うん、それが懸命です。アキちゃんが落ち着くのを待って、ホテルを出ました。お金は、部屋の中で渡してあります。
「告白が上手くいったら、デート資金に使います」
「上手くいかなかったら?」
「失恋女子会の費用に使います」
どちらにせよ有効活用されそうで何より。サイト外でのやり取りはしていないので、彼女とはそれきり連絡を取らなくなりました。サイトにはまだ、いるようですが。しかし、直接会ってから一週間ほど経って、彼女から一通のメールが届きました。
「無事に告白成功しました。約束通り、デート資金に使わせてもらいます」
約束した覚えはないのだけれど。そのメールが来た時はちょうど仕事中で、あとで返信すれば良いかなと思って後回しにしたのですが、次に見た時、彼女は既にハッピーメールを退会していました。
「お幸せに(^ ^)」
届くはずのない相手に向けたそんなメッセージを、僕は掲示板に投稿しました。退会した相手にメールを送ることができなかった為です。彼女からの返信はもちろんなく、届くのは業者や、割り切り希望のメールばかり。そんな中に、こんなメールを見つけました。
「処女です。ホ別5万でどうですか?」
薄く笑みを漏らしながら、僕はベッドで眠りにつきました。その女の子と私が会ったかどうかは、皆さんのご想像にお任せします。
※今回使ったサイト→ハッピーメール
※18歳未満の方は出会い系サイトを利用できません。